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徒然なる走り書き

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後ちょっとだっ

じわりじわりと終わりに近づいています。
現在、次話の某金色サイドの部分を書いています。

…てか、戦闘パートはほぼないですね。
ごめんなさい。
無理です。(´Д`;)
Fate/ Stay Night If
Act 37
2/16 Side: Shirou Emiya



境内の奥。
この寺の本堂の裏には、大きな池があるはずだった。
一成たちと一緒に花見をしたから覚えている。

――その池は本当に綺麗だった事を。

けれど、それは昨日までの話だったのだろう。
池はもはや見る影もない。
そこには何か赤黒い物が蛇のようにのたくっていた。


「イリヤス、フィール」


遠坂が呆然とその光景を見つめていた。
だが、俺の方は呆然となんてしていられなかった。

だって――

俺が最初に見たのは奴の姿だったから。


「――――言、峰……!」


全速力でここまで駆けてきて、少し熱くなった思考を更に熱くさせる存在がいた。


「よく来たな衛宮士郎、衛宮桜、遠坂凛……そして」


言峰はにやり、と笑って俺の背後から駆けてくるもう一人の存在の名を呼んだ。


「銀色の鬼、メイ・フォアフィールドよ」


少女は神父が少女自身の名を言い終わらないうちに神父の目の前にまで近寄っていた。
いや、もうあの少女は鬼の姿をしていた――。


「Grrrrrooooowwwwwwlllll」


低い唸り声を上げて、鋭い爪を振り下ろす。
その爪はいとも簡単に言峰を切り裂くが奴は泥のように溶けた。


「しばし待て。私は彼らに話しがあるのでね」


何処からか神父の声が聞こえ、それに合わせて巨大なタコのような触手がまるで鞭のようにしなりながら襲い掛かる。
その触手はいとも簡単に鬼を弾き飛ばし、建物の壁へと叩き付けた。


「Gaaaaaa」


弾き飛ばされた時に付いた触手の泥が侵食してくるのか鬼は苦しそうな声をあげる。
そして、何時の間にか神父は先ほどと同じ場所に佇んでいた。


「くっ――」


泥の影響か、鬼は少女の姿に戻っていた。
少女は悔しそうに神父を睨み付ける。


「綺礼、アンタ随分と人外になったのね。そこまで行くともう後戻りなんて出来ないわよ」


キッと遠坂が睨み付けるが、言峰はその視線受け流し言い返した。


「何、コレとは二度目の出会いだ。苦しさも痛みも一度体験しているし、私としては耐えられない物でもない」

「な――」


アレが何ともない、だって。
――――。

過去の火災の時を思い出す。
アレは耐えれる物ではなかった。
痛かった、苦しかった、死んでしまう事を望むくらいに。


「衛宮桜よ、お前は何をしにこの死地へとやってきた」


言峰は桜を見る。
その視線には何ともいえない威圧感がある。


「――」


桜、少しの間顔を下に向けた。
けれど、彼女はゆっくりと神父の目を見てこう言った。


「すべてを終わらせるためです」


力強く言った。
そのとき、俺は何か不吉な物を感じてしまった。


「――そうか。てっきり私は、お前が無関心を装うのかと思ったが…」


言峰自身も何か釈然としていなかったが、まぁいいだろうと一言呟いて、また俺の方を見た。


「残念だ、衛宮士郎よ。お前ならば必ず衛宮切嗣を継いでくれる…嫌、切嗣本人なってくれると思ったのだが」

「――確かに親父を裏切ったかもしれない、でも…俺は後悔なんかしていない」

「そうだろうな。だからこそ、私は彼女を恨みたくなる」


言峰は桜の方を見る。
無表情だがその瞳に宿ったものは冷徹で手加減なしの殺意。


「だが、今ここで彼女を殺しても意味はなさそうだ」


だが、奴はすぐにこの世の全てに退屈し、諦めたような顔つきをした。
仕方ない、と奴は呟いた。


「私の求める娯楽には到底及ばないが――さぁ、始めよう。私は君達を歓迎しよう」


両腕を広げまるで抱きつきに来い、と誘ってるようなポーズ。
神父らしい仕草ではあるが、どう見ても奴には似合っていなかった。


Go to side Archer...

大きな力を感じる――。
それと同時に自分の身体のあちらこちらが傷ついていく。
それは仕方のない事だ。

元々、これは勝ち目のない勝負なのだ。

例えば今、目の前にいる英雄王が自分をタダの人間と見ていてくれたら――。
例えば今、自分に漫画の様に自分の眠れる力が目覚めたら――。
例えば今、王道的に誰かが助けに入ってきてくれたら――。

だが、そんな都合の良い物語の様な展開は起きないのだ。
だから自分は、もう後がない事を知っているので余力を余さず敵に挑める。
だから自分は、こんな無謀な決闘に挑めるのだ。

それに、今回の自分の役目は仕方なしだが終わっているのだ。

自分の役目は、行なわなければいけない事は、この世界にはまるでない。
この世界には未練なんてない――。

だけど、自分の本質が憎らしいものだ。

だって自分は、困っている人を放っておけない人(正義の味方)なのだから。
思わず自分の性に苦笑してしまう。


「何を笑っている!贋作者(フェイカー)――!」


そんな自分の表情が気に入らないのだろう。
奴としてはもっと、苦しそうに――。
もっともっと命乞いをするぐらいの勢いではないと奴は満足しないだろう。

けれど、その表情にはどう頑張ってもなれそうにもない。

出来る事ならば、声をあげて笑い出したい。
出来る事ならば、今すぐにでも決着をつけたいものだ。

しかし、まだ粘らないといけない。

自分は後の者に、この端役を務めなければいけない。
自分が殺されたと同時に後から来た正義の味方による勧善懲悪の物語を作らないといけない。

だから、もっと粘って粘って――。
もっと小さな傷でも良いからあの男に傷をつけて。
もっともっと相手の力を消耗させないといけない。

キンキン、カンカン、と――。
耳に届くその金属がぶつかり合う音の煩さ…。
けれど、その音は決して不快には感じず――。

むしろ、何処か心地良かった。


「―――っ!」


その心地の良い時間が終わりを告げるかのように、自分の背後から大きな力の奔流を感じた。


「――英雄王よ、決着をつけようっ」


Go to side Saber...

「――良い勝負でした」


お互い死力を尽くして戦ったと自負できる。
今回の戦争で唯一満足と言えるほど戦えたと感じた。

事実、今自分が封印を解いたこの聖剣が物語っている。


「――敗者が言う事ではありませんが」


もう喋る事すらも辛い筈なのに、ライダーからはしっかりとした言葉が紡がれた。


「貴女はどうしてそこまで、聖杯に固執するのですか?」


彼女から発せられた思い言葉に、私は胸を打たれた。
ほんの少しだが、自分の身体が震える。


「私には必要なんです」


そう。
私には必要な物なのだ。


「――そうですか。貴女は…貴女も薄々感づいている事を無視してまで聖杯を欲するのですね」

「――っ」


そんな事分かっている。
私が今感じている聖杯だと思われる力の存在を。
あんな邪悪な物が私の願いを叶えるなんて、きっと――。


「――敗者は元居た場所に戻るとしましょう。セイバー、貴女がどうするのか今消滅する私には分かりませんが――」


貴女の下そうとしている決断、慎重に選びなさい――。
その彼女の言葉に、私はギュッと自分の剣を握り締めた。


To be continued...
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